ー時は、新世紀。
新しい時代の幕開けと、古き戦乱の世の終焉……。
混乱と動乱に乱された時代は、漸く終わりを告げ……世は、平和で人々が安穏と過ごせる時代が………







『んなわけねーだろボケ』


『人々が、皆“安穏で楽しく”なんて御都合主義な世、僕は見た事ないでござる。』

『だからこそ私らがいるのよ』


『どうにもならない事柄を、……弱き者の願いを……叶える為に……』



一つ、世のため人のため

二つ、弱きを挫く権力(ちから)を斬り捨て


三つ、『力』が欲しけりゃ、『金』を出せ。



『……ま、“地獄の沙汰も金次第”って事で。よろしゅうに』



大正浪漫人情記譚

屋 ー東雲ー



【説明】

萬事屋 ー東雲ー【マンジヤ シノノメ】
…表には、駄菓子屋さん(なのに、変な骨董品や店員達の持ち合った作品等も飾られている為、実に変なお店。)裏には、『金』さえ払えば、暗殺、用心棒、盗み、どんな事でもやると言う所謂『裏稼業』として知られている。因みに、以前その稼業を頼んだ者からの紹介状を裏寺の賽銭箱下に入れ、金を包まなければ請け負わない。
(また、金と紹介状があっても断られる場合もある)
屋号は、様々な案があったが店員が『きんぴら、とかは?』『んじゃ、薩摩芋』『とりあえず、食べ物から離れるでござるよ……鉄人三号とか如何でござろうか!』『……一号と二号どこ行った……』『……あんたら、ほんまにあほちゃいますか』
と、ひと悶着あり名字があった店員の名を取り付けた←



【登場人物】

≪萬事屋 ー東雲ー≫



《東雲 ルキ》/絡繰り屋のルキ

『おわぁああ!?ちょ、あんた何してんだよ馬鹿か!!それ、新作の絡繰りだよ?!わざわざ亞國から取り寄せたのに……ぶっ殺すぞ!!』

》見た目と実年齢が合わない可愛らしい見た目の青年。
(成人はしている)
口が極端に悪いが、女子供には優しい。そして、普段は素直でないがふとした時に真っ赤になりながらも素直な気持ちを言う為皆から『ツンデレ』扱いされている。
先祖代々有名な絡繰り屋を営んでいて、よく近所の子ども達に絡繰りの玩具を作ってあげている。故に、絡繰りオタク。
根は純粋で素直な性格故によく他の店員(主に、もぐらやKANA)にからかわれる。世紀末には、家族揃って武器作りに駆り出されておりそれが嫌で仕方がなかった。(後に、武器作りから抜け出した事で家族が見せしめに殺されルキのみが生き残った)
裏稼業では、仕掛けの付いた絡繰りを使用する。
きんぴらゴボウが大好物。


《もぐら》/浮世絵師のもぐら

『てめえの事情なんか知ったこっちゃねーよ、……喰うか、喰われるか。それが、世の習わしだぜ』

》散切り頭に右肩を出して真っ赤な着流しに両手と両足に包帯と枷、額に黒い鉢巻き、片目に眼帯、背中に三味線を背負った奇抜な格好の青年。
常に、剣呑な雰囲気を醸し出していて悪人面の為よく街中で警官隊に職務質問をされる。
本人は、『平和主義者』らしいが店員随一短気で喧嘩っ早い性格。
終わりよければ、全て良しという大ざっぱな精神の持ち主でもある。
浮世絵師は、趣味。他にも三味線を弾いたり大道芸をしたりして食いつないでいる。(金が無くなったらよく他の店員にたかる)酒と女にだらしがない。
あまり過去を語らないので、本名も定かではない。
(喧嘩の腕っぷしの強さと雰囲気から、どこかの藩に雇われていたという噂もある)
裏稼業では、背中に背負った三味線の糸や針を使用する。



《aisora》/薬売りのaisora

『……また、あんたらは喧嘩ばっかして……ふう、仕方ないね。……怪我は、しないでよね。』

》店員の紅一点。物静かだが年の割にしっかりとした考えを持った少女。いつも白い割烹着と三角巾をしている。家は高名な漢方薬屋で自身が煎じた漢方薬を売って生活している。
KANAとは、家が近所だった為所謂幼なじみ。(KANAが好き……?)
密かに、小動物や女の子らしいものが好きだが恥ずかしくてあまり表には出さないのでサバサバした女っ気のない奴、と思われている。
料理と家事は、勉強中だが壊滅的(本当に漢方薬を煎じる事しか出来ない。)両親は、aisoraの幼い頃、母親が外来人であり漢方薬の伝来者であった為政府に利用され逆らった為に殺された(父も、後を追い他界)それ故に、政府に深い恨みを持っている。
裏稼業では、薬物を使用する。



《KANA》/警察見廻り隊のKANA

『いやあー、参った参った。急に雨が降って来て……あり?雨は白いモノでござったか?まあ、良いか!HAHAHA』

》快活で常に笑顔の青年。裏表なく屈託ない性格の為どこか憎めない。少し天然が入っており、抜けている。
家は、武家であったがKANAの母御が父の愛人で尚且つ外来人であった為知り合いの里子に出された。
(その先で、aisoraと出会う)里子に出された先で、剣術を学ぶ。
彼自身は、見た目と中身共々外来人そのものだが少しでもこの國の文化に馴染もうとわざとこの『侍口調』をしている。ふとした時には、外来語が混じる。いつも屈託ない笑顔とは裏腹に実は深く物事を観察していて、考え方は割とシビア。(切り捨てられるものは簡単に切り捨てられるという冷酷な面も持っている)
しかしaisoraには、あまりこの考え方が利かなく彼女には若干甘い。
普段は、警察隊の平見廻り隊員で内部からの事件の情報等を店に持ち寄ったりする。(aisoraは、『政府』の作った『警察隊』が嫌いな為あまり快く思っていない。)
裏稼業では、腰に差した西洋刀を使用する。



《soratan》/店主のsoratan

『おやおや、何や騒がしゅうなってきましたなあ……。雲行きも妖しいし……嵐になりますやろか……フフフ』

》店を纏める店主。所謂、司令塔のような人。常に柔和な表情を浮かべており個性豊かな店員の中あまり目立たずひっそりと居る感じ。(もぐら曰く、『怒らせると一番怖い人』)
京都弁を使っているが、生まれも育ちも其方ではないよう(むしろ、本人曰く名乗っている名前も偽名らしい)
人一倍秘密の多い人。
店の創設者でメンバーをかき集めたのもこの人、裏稼業には基本的に参加はしないが案件を持ち寄って進めたりする。(政府や都の方とも繋がりがある?)
参加は、しないが仕込み杖を持っている。



≪福富屋ーフクトミヤー≫


【説明】


福富屋【フクトミヤ】
…外来國との貿易や外交で栄えた店。表向きは、薬や織物の貿易業だが裏では違法薬物の密売や売買を主としていて武器作りも担っている。
店主は、若くて実力もある天才実業家。政府の後ろ盾もあるとか


《山原 晴樹》/福富屋店主

『はははっ、金だ金だ。世の中金のある奴が生き残り、勝利を得る!私は成功者なのだ』

》若くして富を得た青年実業家。
性格は、計算高くずる賢い。表向きは、薬や織物の売買を裏では違法薬物の密売と武器の製造を担っている。
世の中、金が全てだという考え方の持ち主で『金で買えないモノはこの世にはない』と思っている。
子飼いに、綿を飼っている。



《綿》/山原の子飼いの忍

『……“金で買えないモノはない”か……。所詮、私もアイツに飼われている身、根本的な所は一緒、ね…』


》山原に雇われている子飼いのクノイチ。元政府の専属忍隊の副首領を務める程の実力の持ち主。時代が変わってからは、雇われ稼業として暗殺や用心棒を生業としている。
どうやら、世紀末中のもぐらを知っているらしいが……?
武器は、脇差しの小太刀やクナイをはじめ体術も心得ている。









ー地獄の沙汰も金次第、
されど『金』より大事なモノの為

いっちょ、今宵も一華咲かせやしょう


またの機会にお待ちし通す。










【感謝】
#非公式RTした方を自分作品の世界観で創作する

東雲ルキ様
もぐら様
KANA様
aisora様
soratan様

山原晴樹様
綿様


ご協力ありがとうございました。







嗚呼、これにて一件落着。









×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -